pathUSD

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CoinYQ コイン史

誰も持ち続けなくてもドルをつなぐpathUSD

市場で取引されるpathUSDには、少し変わった目的がある。顧客も加盟店も持ち続けずに、決済で利用できるのだ。その小さな役割を理解するには、交換経路、本番のドル資産、その背後の発行者を分けて見る必要がある。

試験用の決済網から本番の台帳へ

Tempoは2025年12月9日に公開テストネットを開き、ステーブルコインによる手数料支払いと内蔵取引所を決済システムの一部として紹介した。2026年3月18日には公開RPC経由でメインネットを開放した。これはネットワークの異なる段階であり、試験用残高にドルの裏付けが付いたという意味ではない。

現在の文書では、pathUSDはジェネシス時に事前配置された最初のTIP-20トークンとされる。メインネットのチェーンIDは4217、Moderatoテストネットは42431。どちらも0x20c0000000000000000000000000000000000000を使う。アドレスの一致だけでは識別できない。本番資産なのか無料の試験用資産なのかは、ネットワークも確認して初めて分かる。

保有よりも通過を担うドル

Tempoの内蔵取引所では、各ドル建てトークンが売買相手となる基準トークンを選ぶ。すべての組み合わせに市場を作る代わりに、その関係を一つの木構造でつなぐ。pathUSDは任意の共通接続点だ。Tempoの例ではUSDX/pathUSDとUSDY/pathUSDの流動性を使い、顧客がUSDXを払い、加盟店がUSDYを受け取る過程を一つの取引で完了する。

この例の顧客と加盟店はpathUSDを直接保有しなくてよい。利用者やバリデーターが手数料トークンを指定しなければ代替として使われるが、ほかの適格なステーブルコインでも手数料を払える。Tempoにはネイティブのガストークンがない。ネットワークの利用とpathUSD残高を維持する需要は別であり、実際の交換には使える流動性が必要だ。

発行と償還の先にいるBridge

TempoはBridgeをpathUSDの発行者とし、良質なドル建て準備資産による1対1の裏付けを説明する。文書上の入口はUSDC.eの入金、出口はBridge経由のUSDCへの償還だ。これはプロジェクトによる発行手順の説明であり、流通市場の価格や売却可能な量とは区別される。

Bridgeの一般的なステーブルコインFAQは準備資産の種類を挙げ、四半期ごとの透明性報告を予告する。今回の調査ではpathUSD固有の報告と保管機関別の配分を見つけられなかった。Bridge Building Incの一般約款は直接購入・償還に適格な顧客資格を求め、準備資産の所有権を認めない。ただし、確認したpathUSD文書は正確なBridge法人と顧客契約を特定していない。BBIの全条項を確定したpathUSD契約として適用すれば、根拠の範囲を超える。

中立的な交換にも管理権限はある

TIP-20はTempoのプロトコル内で実装される。仕様は割り当てられた権限に、発行、停止・再開、送金ポリシーで遮断された残高の焼却を認める。2026年9月5日の状態ではpathUSDは稼働中で、供給上限は1億枚、送金ポリシーはTIP-403の独自番号2だった。レジストリはこれを0x251d…5246が管理するブラックリストと示したが、その構成と現在のトークン権限者全体は未確認だ。

pathUSDは結果として二つの仕組みをつなぐ。取引所はドル建てトークンを自動交換できる一方、発行と償還はBridgeのサービスと適用約款に依存する。この役割を区別すると目的が見えてくる。pathUSDを経由した支払いが受取人の希望するトークンで届き、どちらも中継資産を持ち続けずに済むことだ。

プロジェクトが変化してきた過程

  1. 2025-12-09
    公開テストネットが開始

    開発者向けにステーブルコイン手数料と内蔵取引所を紹介。

  2. 2026-03-18
    Tempoメインネットが稼働

    公開RPCで本番ネットワークを開放。試験用残高は別のまま。

根拠と一次資料

最終根拠確認日: 2026-09-05

pathUSDとはどんなコイン?

pathUSDはTempoメインネット上のドル建てTIP-20ステーブルコインで、チェーンIDは4217だ。TempoはBridgeを発行者とし、良質なドル建て準備資産で1対1の裏付けを持つと説明する。アドレスは0x20c0000000000000000000000000000000000000で、小数点以下6桁を扱う。

特徴はTempo内蔵取引所で他のステーブルコインの接続点となることだ。手数料トークン未指定時の代替にもなるが、ほかの適格なドル建てトークンを選べる。Tempoの利用が増えても、全員がpathUSDを購入して持ち続ける必要はない。

どんな課題を解決する?

顧客の持つドル建てトークンと、加盟店が受け取りたいものは一致するとは限らない。発行者同士がすべての組み合わせに流動性を用意すると、市場が増え、資金が分散する。Tempoは取引の基準となるトークンの関係を一つの木構造につなぎ、資産間の交換経路を作る。

pathUSDは共通の取引基準として選べる資産だ。Tempoのいう発行者間の中立性は取引所の構造に関する説明であり、準備資産と発行はBridgeに依存する。任意利用だからといって発行主体がなくなるわけではない。

どのような技術と仕組みで動く?

マーケットメーカーがUSDX/pathUSDとUSDY/pathUSDに流動性を提供すれば、USDXを送る顧客からUSDYを受け取る加盟店まで、一度の不可分な取引で交換できる。この例では途中にpathUSDを挟んでも、両者が直接保有する必要はない。ほかの基準トークンをつないだ経路も選べる。

TempoはUSDC.eの入金によるpathUSD発行と、Bridgeを通じたUSDCへの償還を説明している。このサービスは分散型取引所での売却とは異なる。TIP-20には管理者が割り当てる発行権限や、一時停止、送金ポリシーの機能がある。確認時のpathUSDは停止されておらず、供給上限は1億枚だった。送金ポリシーはTIP-403の番号2で、0x251d…5246が管理するブラックリストだった。過去の権限イベントから後に追加された発行権限先は追えたが、現在の権限保有者全体とブラックリストの構成は確定できなかった。

重要ファクトの要約

  • Tempoメインネットは2026年3月18日に稼働し、チェーンIDは4217。
  • 本番のアドレスは0x20c0000000000000000000000000000000000000。名称とシンボルはpathUSD、小数点以下は6桁。
  • ModeratoテストネットのチェーンIDは42431。同じアドレスでも無料配布の残高は本番資金ではない。
  • TempoはBridgeによる発行、ドル準備資産の1対1の裏付け、USDC.eの入金とUSDCへの償還を説明している。
  • pathUSDは任意の取引基準兼代替手数料トークン。Tempoにはネイティブのガストークンがない。
  • 2026年9月5日、pathUSDは停止されておらず、供給上限は1億枚、送金ポリシーは番号2の独自ブラックリストだった。権限者と遮断先の全一覧は未確認。

公式リンク・コミュニティ

よくある質問(FAQ)

無料のテスト用pathUSDにも本物の1ドルの価値がある?

ない。同じ事前配置アドレスが別々のチェーンに存在しているだけだ。Moderatoの無料残高は開発用であり、メインネット資産として扱えない。

Tempoを使うにはpathUSDを買う必要がある?

必要ない。手数料には適格なドル建てステーブルコインを使え、取引基準にも別のトークンを選べる。pathUSDは中継や代替手数料に使われても、全員の必須保有資産にはならない。

どのウォレットでも銀行のドルに直接償還できる?

Tempoが説明するのはBridge経由でUSDCに戻る経路だ。全ウォレットの無条件な銀行ドルへの償還を示すものではない。Bridge Building Incの一般約款は適格な利用者登録を求めるが、pathUSDに適用される正確な法人と口座約款は別途確定できなかった。

pathUSDの準備資産は独立した検証を受けた?

Tempoは1対1の裏付けを明記している。Bridgeの一般FAQは四半期報告を予告するが、今回の調査ではpathUSD固有の準備資産報告と保管機関別の配分を確認できなかった。報告の約束は完了した検証ではない。

管理者はpathUSDを制限できる?

TIP-20には停止、権限付与、送金ポリシーがある。確認時のpathUSDは稼働中で、TIP-403がブラックリストと示す番号2を使い、その管理者は0x251d…5246だった。トークン管理者は適用ポリシーを交換でき、ポリシー管理者は遮断先を変更できる。権限者と遮断先の全一覧は未確認だ。

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