DUSK

dusk
CoinYQ コイン史

DUSKはEthereumとBSCを離れ、金融向けメインネットへ移った

DUSKは長い間、まだ存在しない独自チェーンを待つトークンだった。2025年1月にメインネットが稼働し、旧トークンはロックと付与によって移行する道を得た。その後のブリッジ署名鍵侵害とPhoenix受付停止は、ゼロ知識技術があっても、資産移行の保管とネットワーク運用は別の信頼問題として残ることを示した。

トークンがチェーンより先に市場へ出た

DUSKは2019年、Ethereum上の小数点以下18桁のERC-20として流通を始め、その後BSCにも展開した。当時は独自の台帳が動いておらず、取引所で扱われるトークンと将来のネットワーク資産が同じ名前で先に結び付いた。

2024年12月に開いた移行窓口は、旧トークンをEthereumまたはBSCでロックし、ジェネシス状態や後のブリッジ処理を通じて小数点以下9桁のネイティブDUSKを付与した。1 LUX未満の端数切捨てはこの換算処理に属し、売買手数料ではない。

公開口座と秘匿ノートを同じチェーンに置いた

2025年1月7日に本番ブロック生成が始まると、Duskは用途の異なる二つの取引方式を運用した。Moonlightは残高と移転が見える公開口座、Phoenixはゼロ知識証明で内容を秘匿するノート方式である。

Succinct Attestationは、条件を満たすステーク量から提案者と検証・批准委員会を選ぶ。最低1,000 DUSKという参加条件により、ガス代を払う利用者と合意形成へ参加する検証者は同じトークンを使いながら別の役割を担う。

10億枚の上限には36年分の発行が含まれる

公表された上限10億DUSKのうち、5億枚は初期配分、残る5億枚は36年間の発行分である。上限は現在の流通量ではないため、将来の検証報酬を無視すると保有比率の希薄化を小さく見積もることになる。

2025年6月、プロジェクトは決済層DuskDS、OP StackによるDuskEVM、秘匿実行向けDuskVMという三層構想を発表した。構想は金融アプリの置き場所を広げたが、発表だけで全層の本番稼働を証明するものではない。

移行用ブリッジには合意とは別の鍵があった

2026年1月、ブリッジの署名ウォレットが侵害され、攻撃者はその権限を使ってDUSKを移動した。チームはブリッジを停止し、レイヤー1の合意自体は破られていないと説明した。旧トークンから新チェーンへ移す保管経路には、コンセンサスとは別の故障点があったのである。

Boreasは秘匿機能の利用可能性を運用課題にした

2026年6月10日、運営者が協調してネットワークを再起動し、ブロック4,414,095からBoreasを有効にした。公開型のMoonlight送金は続いた一方、新しいPhoenix取引の受付は停止した。秘匿機能は暗号方式だけでなく、どの取引モデルを受け付けるかという運用状態にも左右された。公開資料には、こうした更新を拘束するDUSK保有者投票は示されていない。DUSKはガス代とステーキングに使えるが、その用途だけで会社持分、額面償還、利用者が発行した資産への請求権が証明されるわけではない。確認した資料からも、これらの保有者権利は確認できなかった。

プロジェクトが変化してきた過程

  1. 2019-05
    先に流通した旧トークン

    DUSKは独自台帳が動く前に、Ethereum上のERC-20トークンとして市場に出た。

  2. 2024-12-20
    メインネットへの入口が開く

    DuskはEthereumとBSCの旧トークン残高を新チェーンのジェネシス状態へ移すオンランプを稼働させた。

  3. 2024-12-29
    試運転が予定される

    12月20日の展開計画は、ジェネシスへのステーク反映とクラスターの試運転を12月29日に予定した。この資料だけでは完了まで確認できない。

  4. 2025-01-07
    独自チェーンがブロック生成を始める

    クラスターが運用モードへ移り最初の不変ブロックを生成し、その後の旧トークン移行用ブリッジも開いた。

  5. 2025-02-19
    EURQ導入計画を公表

    Dusk、NPEX、Quantozは規制対象のユーロトークンEURQをネットワークへ導入する計画を示し、金融特化という構想を具体的な資産へ結び付けた。

  6. 2025-06-18
    設計が3層へ広がる

    Duskは決済用DuskDS、EVM実行用DuskEVM、秘匿実行用DuskVMを発表した。発表だけでは全層の本番稼働を証明しない。

  7. 2026-01-16
    ブリッジ署名鍵が侵害される

    攻撃者は侵害した署名ウォレットでDUSKを移動した。チームはL1合意の障害ではないと説明し、ブリッジを停止した。

  8. 2026-02-17
    PLONK V2が有効化

    PLONK V2はブロック3,470,360で有効になった。保有者投票ではなく予定されたプロトコル起動だった。

  9. 2026-06-10
    Boreasがネットワークを再起動

    協調再起動でブロック4,414,095からBoreasが動き、新規Phoenix取引の受付は止まった一方、Moonlight送金は利用できた。

根拠と一次資料

最終根拠確認日: 2026-09-05

DUSKとはどんなコイン?

Duskは、資産のトークン化などの金融アプリケーションに向けて設計されたレイヤー1ブロックチェーンです。DUSKはそのネイティブトークンであり、取引手数料の支払いと、ネットワークを支えるステーキングに使われます。ネットワーク、ネイティブトークン、アプリケーションが発行する証券は別のものです。

ネイティブDUSKの小数点以下の桁数は9桁です。Ethereum上の従来のERC-20トークンとBSC上のBEP-20トークンは18桁で、ネイティブネットワークへの移行には別途手続きが必要です。

どんな課題を解決する?

金融アプリケーションには、他の参加者も検証できる共有記録が必要です。一方で、取引の詳細を秘密に保つ必要もあります。残高や送金をすべて公開すれば情報が露出し、私的なデータベースだけに閉じ込めれば外部からの検証が難しくなります。

Duskは、同じブロックチェーン上に公開型と秘匿型の取引モデルを設けることで、この課題に取り組みます。機密性と検証可能性を両立させる金融基盤を目指す設計です。ただし、この基盤自体がDUSK保有者にアプリケーションの発行資産の所有権を与えたり、各商品の法的要件や参加資格を満たしたりするわけではありません。

どのような技術と仕組みで動く?

取引ではDUSK建てのガス代を支払います。Succinct Attestationという合意方式が、条件を満たすステークに基づいてブロック提案者と検証・承認委員会を選びます。文書上の最低ステーキング額は1,000 DUSKで、取引手数料と新規発行分がブロック報酬の原資になります。

Moonlightは公開された口座残高を記録し、Phoenixは秘匿されたノートとゼロ知識証明を使います。別々のトークンではなく、異なる取引モデルです。Boreasの文書には、2026年6月10日のメインネット再起動時にPhoenixの新規取引受付を停止したとあります。Moonlightは利用可能なままで、過去のPhoenixの状態も保持されました。設計上のプライバシー機能と、現在ネットワークが受け付ける取引は区別する必要があります。

供給計画は初期配分5億DUSKと36年間の追加発行5億DUSKで、上限は10億です。その後のDuskDS・DuskEVM・DuskVM構想の発表は、提案された全レイヤーの稼働を証明するものではありません。

重要ファクトの要約

  • ネイティブDUSKは小数点以下9桁、EthereumとBSCの旧トークンは18桁である。移行では旧トークンをロックし、メインネット残高を付与する。
  • 供給上限は10億DUSKとされ、初期配分5億枚と36年間に発行する5億枚から成る。
  • DUSKはガス代とPoSの安全確保に使われる。検証参加の最低ステークは1,000 DUSKと記載されている。
  • Moonlightは公開口座方式、Phoenixは秘匿ノート方式である。2026年6月10日のBoreas導入後、新しいPhoenix取引の受付は停止した。
  • 公式資料はDuskDS、DuskEVM、DuskVMを掲げる一方、更新を拘束する保有者投票や会社持分、額面償還権は定めていない。

公式リンク・コミュニティ

カテゴリー

関連コインを探索

よくある質問(FAQ)

メインネット移行で何が変わりましたか?

EthereumとBSCの旧トークンをそれぞれのチェーンでロックし、小数点以下9桁のネイティブDUSKを付与する方式になった。ネイティブDUSKはガス代の支払いとステーキングに使える。

Phoenix取引は現在、条件なく利用できますか?

いいえ。Phoenixは秘匿取引の方式だが、2026年6月10日のBoreas更新後、新しいPhoenix取引の受付は停止した。公開型のMoonlight送金は利用できた。

DUSKを持つと、ガバナンス権やトークン化証券の権利を得られますか?

三層構想はガバナンスに触れているが、確認した資料からは更新を拘束する保有者投票の手続きを確認できなかった。ガス代やステーキングに使えることだけでは、利用者が発行した証券の所有権や償還権は証明されず、今回の資料からもその権利は確認できていない。

外部価格トラッカー

DUSKのリアルタイム価格と取引所を確認: