仕組みの解説約 5分Celestia (TIA)

Celestia Fibre:v10の後、データはどこへ行くのか

Celestiaのv10移行はブロックヘッダーで確認できる。Fibreは大きなデータをバリデーターのサーバーに送り、署名付きの証拠をチェーンに残す。その証拠が示すものとは。

Celestia Fibre:v10の後、データはどこへ行くのか

AI生成の概念イラスト。大きな模様入りリボンは別々の収納部に置かれ、小さな押印済みの受領証がカウンターに残る。分散したデータとオンチェーン記録の比喩であり、実在の施設、プロトコル図、永久保存の約束を描いたものではない。

要点

  • 二つの公開RPCが同じヘッダーを返した。ブロック15,116,658のアプリバージョンは9、次の15,116,659は10で、時刻は2026年10月20日03:45:49 UTCだった。
  • Fibreは符号化したデータをバリデーター運営のサーバーに分散する。通常のPayForFibre決済には投票権の3分の2を超える署名が必要だ。
  • 有効化は全サーバーの準備完了を示さない。保存期間には限りがあり、3.07 Tb/sの実験は初期メインネットとは異なる設定で行われた。

出来事のタイムライン

2026-10-01Fibreの大規模実験を公表

CelestiaはAWS上の120バリデーターによる実験で、143秒間の平均3.07 Tb/sを報告。性能実験用の設定を使用した。

2026-10-07メインネット向けバイナリを公開

v10.4.0リリースにFibreを含め、アプリバージョン有効化前の準備を説明した。

2026-10-20v9からv10への境界を確認

ブロック15,116,659にアプリバージョン10と03:45:49 UTCの時刻が記録された。Celestiaも「V10 is live」とするFibre設定案内を公開した。

二つのブロックの間にある変化

Celestiaのv10移行には、確認できる境界ができた。CoinYQは2026年10月20日にQuickNodeとITRocketへ照会した。両者ともブロック15,116,658のアプリバージョンは9、その次の15,116,659は10と返した。後者の時刻は03:45:49 UTCで、ブロックハッシュも一致した。Celestiaの公式ステータスページも別途、v10が稼働し、Fibreサーバーの設定を始められると発表した。[1][2][3]

新しい実行ファイルが存在するという事実より、具体的な証拠である。10月7日公開のv10.4.0は、アップグレードが有効になるまで旧アプリを動かすことができた。今回の境界はアプリバージョンの変化を示す。ただしFibreのトラフィックを測ったわけでも、全バリデーターのFibre接続先が動作することを示したわけでもない。それらは別の運用上の確認事項だ。[4][2][7]

大きなデータが通る別の経路

Fibreはデータ可用性に専用の配送経路を設ける。クライアントはデータの塊であるブロブを復元可能な断片に符号化し、バリデーターが運営するFibreサーバーに送る。全サーバーが元のブロブ全体を持つ必要はない。ブロブの識別子を知る読み手は、十分な断片を取得して復元し、暗号学的コミットメントと照合できる。この取得可能性は、プロトコルが定める誠実性の仮定に基づく。[5]

小さな受領証が付いた配送にたとえると分かりやすい。受領証は荷物を特定するが、荷物そのものを収めてはいない。Fibreも大きなデータをCelestiaの通常のデータスクエアに載せず、別経路で扱う。チェーンにはコミットメントを含む支払い約束と、バリデーターの承認署名を送る。この比喩が示すのは役割の分担であり、紙一枚だけでデータを必ず取得できるという保証ではない。[5][6]

バリデーターは何に署名するのか

利用者はアップロード前にFibreのエスクロー口座へ資金を入れる。クライアントはデータ断片と、口座所有者が署名した支払い約束を送る。各サーバーは担当する断片と約束を確認し、バリデーターの鍵で約束に署名する。署名が投票権の3分の2を超えると、PayForFibreトランザクションでオンチェーン決済ができる。サーバーの台数ではなく、投票権で重み付けした基準である。[6]

チェーンは必要な証拠を検証してエスクローから代金を差し引く。記録はコミットメント、支払い約束、バリデーターの署名を結び付けるが、元データの全バイトをブロックに入れるわけではない。内容は引き続きFibreから取得する。別途、タイムアウト時の経路もある。期限切れで未決済の約束は、アップロードが完了しなくてもバリデーターの署名なしで請求できる。支払い約束を、配送に成功した場合だけ課金する約束と取り違えてはいけない。[6][5]

可用性には保存期間がある

Fibreのクライアント文書は、チェーンのパラメーターで決まる有限の保存期間を明記している。サーバーが自主的に長く保存することはできる。長期的な履歴が必要なアプリケーションは、データを取得して別の場所に保管しなければならない。チェーン上の記録が残り続けることは、関連する断片が全サーバーに永久に残るという約束ではない。[5][6]

有効化の後にも作業がある。運営者は別のFibreサービスを動かしてアドレスを登録し、クライアントはその登録簿からサーバーを見つける。10月20日の設定案内は、まさにこの段階を扱う。v10のブロック、登録済みの接続先、成功したアップロードとダウンロードは、それぞれ別の観測である。本記事が確認したのは最初の点であり、残りの準備がネットワーク全体で整ったとはしていない。[7][1]

3 Tb/sという見出しをどう読むか

Celestiaの10月1日の報告は、AWS上の120バリデーターを使った143秒間で、平均毎秒3.07テラビットを示した。オンチェーンで確認されたブロブデータだけを数えた結果だ。ただし性能実験用ブランチで、初期メインネット設定の128 MiBではなく2 GiBのブロブ、1秒のブロック、より高いブロック当たり決済上限を用いている。条件を明示した実験であり、メインネットの実測スループットではない。[8]

意味のある変化は、この役割分担にある。バリデーターのサーバーが大きなデータを運び、保存する間に、チェーンは小さな署名付き記録を決済する。今回観測したv10の境界により、この設計はメインネットの話になった。アプリケーションが大規模でも安定して使えるかは、実際のアップロード、取得、保存の結果で判断する必要がある。実験の数字をそのまま当てはめても答えにはならない。[5][6][2][8]

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出典・参考文献

  1. [1]出典 1: Celestia — V10 is live: Mainnet Beta Fibre server setupCelestia · 2026-10-20確認 2026-10-20
  2. [2]出典 2: QuickNode public RPC — Celestia block headers 15,116,658–15,116,660QuickNode / Celestia network確認 2026-10-20
  3. [3]出典 3: ITRocket public RPC — Celestia block 15,116,659ITRocket / Celestia network確認 2026-10-20
  4. [4]出典 4: Celestia App v10.4.0 — mainnet release notesCelestia · 2026-10-07確認 2026-10-20
  5. [5]出典 5: Fibre client — publishing, retrieval and retention (v10.4.0 source)Celestia確認 2026-10-20
  6. [6]出典 6: x/fibre — payment promises and validator endorsements (v10.4.0 source)Celestia確認 2026-10-20
  7. [7]出典 7: Celestia documentation — running a Fibre serverCelestia確認 2026-10-20
  8. [8]出典 8: Celestia Fibre hits 3 Tb/sCelestia · 2026-10-01確認 2026-10-20