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事件・ミステリー約 2分Ethereum (ETH)

60億円で米憲法を買おうとした群衆:ソザビーズ競売での敗北とガス代蒸発の喜劇

2021年11月、1万7000人のDiscordユーザーが『みんなでお金を出し合ってアメリカ合衆国憲法の初版本を買おう!』と団結し、わずか7日で4700万ドル(約60億円)のETHを集めてソザビーズのオークションへ突撃しました。しかしオンチェーン残高が丸見えだったため、ウォール街のヘッジファンド王ケン・グリフィンにわずか100万ドル差で競り負け、返金手数料ので数億円を溶かした暗号資産史上最も愛すべき敗北劇。

60億円で米憲法を買おうとした群衆:ソザビーズ競売での敗北とガス代蒸発の喜劇

3点クイック要約

  • 発端 / 逆説2021年11月、ConstitutionDAOは現存13部の米合衆国憲法原本を落札するため、7日間で17,437人から4700万ドル(約60億円)を調達しました。
  • 決定的瞬間Ethereumウォレットが公開されていたため、シタデルCEOケン・グリフィンはDAOの入札上限を正確に把握し、100万ドル高い金額で落札しました。
  • 歴史的結末落札に失敗した少額出資者は返金手続きのが寄付額を上回り、総額2億円以上のが虚空へと消え去りました。

出来事のタイムライン

2021年11月11日Discord開設とミーム誕生

Graham NovakらがDiscordで『憲法を買おう』と呼びかけプロジェクト始動。

2021年11月14日Juiceboxでの爆発的資金調達

72時間で11,613 ETH(約60億円)の寄付が集まる。

2021年11月18日ソザビーズ競売での敗北

DAOの入札が4000万ドルで止まり、ケン・グリフィン側が4100万ドル(手数料込み4320万ドル)で落札。

2021年11月23日返金ガス代地獄

DAO解散後、返金手続きに必要な(50〜100ドル)が少額寄付額を上回る事態が発生。

2021年12月PEOPLEトークンの5,000%暴騰

裏付けを失ったガバナンストークンPEOPLEが純粋なミームコインとして時価総額1000億円超へ急伸。

1. 深夜3時のDiscordミームから始まった60億円の奇跡

2021年11月11日、米国のエンジニアGraham Novakは、ソザビーズに世界で13部しか現存しない1787年米国憲法初版本が出品されるニュースを読みました。彼はDiscordに投稿しました:『これ、俺たちで金集めて買っちゃわない?』 [1]

瞬く間に17,000人を超える開発者やミームファンが#WAGBTCのもとに結集。Juiceboxを通じて開始されたクラウドファンディングは、わずか7日で4700万ドル(11,613 ETH、約60億円)を調達しました [1]

私たちは合衆国憲法を市民の手に取り戻します。これはWeb3の集合知が物理世界に示す最大の足跡です。[1][2]
ConstitutionDAO 公式声明(2021年11月)

2. 致命的な欠陥:手の内が完全に透けたポーカー

11月18日夜、世界中のDAOメンバーはYouTube中継を見守りながら熱狂していました [2]

しかしDAOは重大なゲーム理論的ミスを犯していました。がEthereum上で公開されていたため、世界中のライバル入札者に資金上限が1円単位まで筒抜けだったのです [2]

ソザビーズの手数料(15%)や保険・保管費用を差し引くと、DAOが提示できる限界入札額は正確に4000万ドルでした [3]

3. 8分間の沈黙:ウォール街の大富豪による狙い撃ち

オークションが始まると、DAOの代理人と匿名の電話入札者が100万ドル刻みで競り合いました [3]

4000万ドルに達した瞬間、DAO側は入札を停止。その隙に相手側が冷静に4100万ドル(手数料込み4320万ドル、約55億円)を提示し、ハンマーが打ち下ろされました [3]

落札者の正体は、GameStop騒動で個人投資家と対立したヘッジファンドCitadelの創業者ケン・グリフィンでした [4]

4. ガス代の悲劇:5000円を取り戻すのに1万円かかる泥沼

敗北以上に皮肉な喜劇は返金手続きで起こりました。DAOはガバナンストークン(PEOPLE)をバーンすれば寄付金を返金すると発表 [4]

しかし当時のEthereumは歴史的高騰を記録しており、返金コントラクトを実行するだけで50〜120ドルのが必要でした。20〜50ドルを寄付した数千人の出資者は、返金を受けると赤字になるため資金を放置せざるを得ませんでした [4]

返金処理だけで150万ドル(約2億円)以上のがマイナーへと消えていきました [5]

5. PEOPLEトークンが時価総額1000億円のミームへ化けた奇跡

しかし物語はここで終わりませんでした。返金を諦めたトレーダーたちが『失敗したWeb3の歴史的遺物』としてPEOPLEトークンを買い始めたのです [5]

何の裏付けもないトークンが5,000%暴騰し、時価総額10億ドル(約1300億円)を記録してBinanceに上場される珍現象が発生。憲法原本は美術館に寄贈されましたが、ConstitutionDAOは『壮絶な敗北すら1000億円のミームになり得る』という不滅の伝説を残しました [5]

この事件から学ぶ重要教訓(Key Takeaways)

ガバナンス & リスク

公開ウォレットによるオークションの致命的ゲーム理論的不利

ブロックチェーン上の資金残高が完全に透明である場合、秘密裏に入札できる敵対者に最小単位で狙い撃ちされます。

技術 & アーキテクチャ

高騰するL1ガス代と少額返金の壁

ネットワーク混雑時のEthereum基本手数料は、20〜50ドルの少額寄付者にとって返金を経済的に不可能にします。

思想 & ガバナンス

巨大資本に対抗したインターネット集合知の証明

銀行を介さず7日間で世界中から60億円を集めた実績は、共同資金調達の歴史を永遠に変えました。

ストーリー・ユニバース

この人物・事件と繋がる関連ストーリー

歴史のバタフライ効果で結びついた、もう一つのドラマを探求する。

出典・参考文献

  1. [1]出典 1: New York Times:暗号資産の群衆はいかにして憲法を買おうとしたかThe New York Times · 2021-11-19確認 2026-08-20
  2. [2]出典 2: Sotheby's:合衆国憲法初版本が過去最高の4320万ドルで落札Sotheby's · 2021-11-18確認 2026-08-20
  3. [3]出典 3: CNBC:シタデルCEOケン・グリフィンがConstitutionDAOに競り勝つCNBC · 2021-11-19確認 2026-08-20
  4. [4]出典 4: The Verge:オークション敗北後、返金ガス代に悲鳴を上げる出資者たちThe Verge · 2021-11-24確認 2026-08-20
  5. [5]出典 5: Bloomberg:敗北したConstitutionDAOのトークンが高騰する奇妙な理由Bloomberg · 2021-12-08確認 2026-08-20