大統領のツイートで5,000億円が乱高下し弾劾危機へ:アルゼンチン・ミレイLIBRA 90分の自爆劇
2025年2月14日、ハビエル・ミレイ大統領の認証済みXアカウントが民間プロジェクトLIBRAを宣伝した。Meteoraで取引されたトークンは時価総額約45億ドルに達した後、3時間以内に約89%、最高値から96%以上下落した。分析会社はチーム関連の可能性があるウォレットからの引き出しを追跡し、弁護士、検察、野党は捜査や弾劾を求めた。これらは疑惑と手続きであり、有罪判決ではない。

要点
- 2025年2月14日、ミレイの認証済みXアカウントはLIBRAをアルゼンチン企業向けの民間事業として紹介し、後に投稿を削除して関係を否定しました。
- TRM Labsは、時価総額約45億ドル、3時間以内に約89%の下落、最高値から96%超の下落とMeteoraでの取引を報告しました。
- オンチェーン分析はチーム関連の可能性がある資金移動を示し、刑事告発と弾劾要求が続きましたが、それ自体は法的な有罪認定ではありません。
出来事のタイムライン
ミレイのXアカウントがLIBRAのコントラクトアドレスと民間事業の説明を投稿します。
時価総額は約45億ドルに達した後、投稿から3時間以内に約89%下落します。
ミレイは投稿を削除し、TRMはMeteoraの資金移動を公開します。
連邦当局の検討、私人による告発、野党の弾劾要求が始まります。
1. 2025年2月14日、大統領のアカウントが市場を動かす
2025年2月14日夜、アルゼンチン大統領ハビエル・ミレイの認証済みXアカウントが、Solana上で登場したLIBRAを宣伝しました。投稿はアルゼンチンの小規模企業や新興企業に資金を供給する民間事業と説明し、『世界はアルゼンチンに投資したがっている』という文言とコントラクトアドレスを掲載しました [1], [2]。国家発行の公式通貨ではなく、民間事業として紹介されました。
個人アカウントという形式と現職大統領の影響力は、市場で簡単に切り離せませんでした。国家元首の発信は無名のコントラクトに世界的な可視性を与えました。買い手には認証バッジと政治ブランドは見えても、通常の目論見書、監査済み配分表、独立した利益相反審査は見えません。投稿は民間事業を明記しながらも、強力なシグナルとして機能しました [1]。
ミレイは数時間後に投稿を削除しました。続いて、自分とは関係のない民間事業を支持しただけで詳細を知らず、知った後に宣伝をやめたと説明しました [1]。投稿の削除と、その後の関係否定は当時の記録で確認できます。
2. Meteoraで急騰し、3時間で崩れる
TRM Labsによると、資金流入でLIBRAの時価総額は約45億ドルに達しました。しかしミレイの投稿から3時間以内に価値は約89%下落し、最高値からの下落率はその後96%を超えました [1]。
取引に関係した分散型金融の場はMeteoraでした。TRMは大統領投稿の約20分前に一つのアドレスがLIBRAを100万枚受け取り、Meteoraの流動性プールへ加え、同じプールへ供給した複数アドレスへ送った流れを確認しました [1]。これはオンチェーンの観察ですが、全アドレスの実質支配者や犯罪共謀を単独で証明しません。
数十億ドルの表示時価総額と、実際に売却できる流動性は大きく異なります。自動マーケットメーカーの価格曲線に沿って買いが集中すると、最後の約定価格を全供給量へ当てはめた巨大な評価額が生まれます。集中保有者が流動性を抜くか売却すれば逆方向も速い。この構造は速度を説明しますが、それだけで詐欺罪の成否は決まりません。
3. ウォレット追跡が示したこと、示さなかったこと
TRMは一部アドレスをLIBRAチームと関連する可能性があると慎重に表現しました。報告ではMeteoraプールから約780万ドル相当のSOLが引き出され、潜在的なチームウォレット二つを経て集約地点へ到達しました [1]。『可能性』という限定は重要です。ブロックチェーン分析は取引とアドレス群を結び付けても、人の法的身元や意図まで確定しません。
報告時点で追跡対象の集約アドレスには約9,000万ドル相当のSOLとUSDCが分散していました [1]。この総額は780万ドルのプール引き出しと同じ数字ではなく、匿名開発者が9,000万ドルを盗んだという意味でもありません。二つの数値は追跡された資金移動の異なる部分を示しており、混同できません。
急激な価格変化、投稿前のトークン移動、集中した流動性の動きから、分析者や批判者はラグプルまたはポンプ・アンド・ダンプの疑いを提起しました [1], [2]。これは疑われる仕組みを表す言葉です。アドレス支配、欺罔、利益、故意について裁判所や規制当局が最終判断するまでは疑惑として扱う必要があります。
4. オンチェーンの疑問が政治捜査へ広がる
暴落後すぐに刑事告発と政治的要求が続きました。The Guardianは、アルゼンチンの連邦検察が詐欺、犯罪結社、公務違反の可能性を調べる見通しで、民間の弁護士もミレイを告発したと報じました [2]。捜査は犯罪の有無を問う手続きであり、犯罪が証明済みだと宣言するものではありません。
野党議員は弾劾手続きを求め、誰がどのように利益を得たのか議会が明らかにすべきだと主張しました [2], [3]。政治的に重大でも、弾劾要求や動議は弾劾成立でも有罪判決でもありません。正確には、LIBRAが捜査と弾劾圧力を引き起こし、ミレイは金銭的関与を否定し、大統領府はトークン開発へ参加していないと説明した、と記すべきです [2]。
LIBRA事件は無許可市場インフラと公権力の境界にあります。SolanaとMeteoraは民間トークンの世界取引を可能にし、大統領の認証済み投稿は膨大な注目を供給し、オンチェーン追跡は暴落後の集中した資金移動を示しました。誰が何を知り、誰がウォレットを支配し、行為が犯罪要件を満たしたかは法的に争われる問題です。未解決の問いを残す方が『大統領ラグプル』を確定事実として書くより正確です [1], [2], [3]。
この事件から学ぶ重要教訓(Key Takeaways)
認証済みアカウントは投資調査ではない
政治的な知名度は需要を加速しても、配分、流動性支配、利益相反を検証しません。
標語ではなくプールとウォレットを追う
Meteoraの流動性移動と集約アドレスは、時価総額では見えない集中リスクを示します。
疑惑と判決は別の段階だ
ポンプ・アンド・ダンプやラグプルの疑いと、刑事責任の立証は同じではありません。
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出典・参考文献
- [1]出典 1: The LIBRA Affair: Tracking the Memecoin That Launched a Scandal in ArgentinaTRM Labs · 2025-02-16
- [2]出典 2: Javier Milei faces impeachment calls after Argentina cryptocurrency collapseThe Guardian · 2025-02-17
- [3]出典 3: Argentina president faces impeachment calls following cryptocurrency debacleJURIST · 2025-02-17


