Dash

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CoinYQ コイン史

二度の改称を経て、権限は担保付きクォーラムへ移った

DashがBitcoin型の高速決済を目指せた理由は、ブロック間隔の短さだけではありません。初期分配、マスターノードの担保、クォーラム署名、月次トレジャリーは、それぞれ異なる参加条件を作りました。支払いを確定する者、新規発行を受け取る者、開発者へ資金を出す者、ハードフォークを有効化する者は同じではありません。DASHを保有するだけでは、こうした権限はどれも自動的に得られません。

最初の4,500ブロックは、その後の設計から消えなかった

Evan Duffieldは2014年1月18日、Litecoin 0.8系のコードを使ってXCoinを公開しました。数週間後にDarkcoin、2015年3月25日にDashへ改称し、プロジェクトの看板はプライバシー重視のDarkSendから「digital cash」へ移りました。どちらの改称でも台帳は再起動されず、中核コードは後にBitcoin 0.9系へ移行しました。

分配は均等には始まりませんでした。DCGの回顧によると、低い初期難易度と後に生じた報酬バグの影響はブロック4,500まで続き、その時点で約199万DASH、最終供給量のおよそ10.5%がすでに採掘されていました。公開採掘でプレマインがなかったという分類は、この急速な初期集中を打ち消しません。意図をめぐる議論は残っても、発行量はチェーン上に残っています。

InstantSendは入力を確定し、ChainLocksはブロックを選ぶ

X11採掘者は今も候補ブロックを作ります。InstantSendはブロック収録前にもう一つの判断を加えます。クォーラムが取引入力に閾値署名し、競合する支出を拒否できる状態にします。ロックが成立しなければ、その取引は通常の支払いとして採掘を待ちます。

ChainLocksが扱うのはブロックです。400ノードで構成されるLLMQの60%が、最初に観測した有効なブロックへ署名し、対応クライアントは同じ高さの競合ブロックを拒否します。その安全性はプルーフ・オブ・ワークだけでなく、決定論的なノード選出、クォーラムの稼働率、閾値を満たす参加者の誠実さにも支えられています。

1,000 DASHがサービス義務と一票への入口になる

通常のマスターノードは1,000 DASHを担保として置き、サービス報酬を受け取ります。エボノードは4,000 DASHを担保に、CoreとDash Platformの両方へサービスを提供し、四票を持ちます。担保を移動することはできますが、その時点でノードは報酬対象から外れます。これは全保有者によるコイン投票でも、保有するだけで得られる株式でもありません。担保を条件とする運用権であり、所有鍵、運用鍵、投票鍵は委任できます。

倍増した予算枠は、株主配当にはならなかった

2023年12月にv20が有効化されて以降、ブロック補助金の20%は採掘者、60%はマスターノード層、最大20%は月次ガバナンスへ配分されます。確認したCoreコードでは、重み付きの純賛成票数が、最低定足数と、有効なマスターノードの総投票ウェイトの10分の1を切り捨てた値の、いずれか大きい方以上であることが必要です。その後もスーパー・ブロックの予算枠を競います。使われなかった予算分のDASHは発行されないため、最終供給量は1,774万~1,892万DASHという範囲で示されます。

予算は請負先への支払いであり、保有者に約束された収益ではありません。2018年のDash Trust構造では、ニュージーランドの信託がマスターノード受益者のためにDCG株式の100%を保有し、信託の監督者がネットワークの指示を受けて取締役を交代させる手続きを取れるようにしました。DCGの日常経営は引き続き取締役会が担います。また、現在公開されている資料だけでは、現任の受託者とすべての監督者を同じ精度で確認できません。

Core開発者はメインネットのspork切替権を失っても、影響力は残る

Dashではかつて、Coreチームの署名でメインネットのspork値を更新し、緊急時に機能を切り替えられました。v21はメインネットの全spork値を固定し、この遠隔操作の余地を明確に取り除きました。それでもDCGや他の貢献者は、どのコードを開発し公開するかを選べます。そのリリースがネットワークの規則になるかどうかは、採掘者、マスターノード、通常ノードの運用者が採用し、有効化条件を満たすかにかかっています。

プロジェクトが変化してきた過程

  1. 2014-01-18
    XCoin、急速な初期分配とともに始動

    Litecoin 0.8系のチェーンが稼働し、低い難易度と報酬バグを経てブロック4,500までに約199万DASHが発行されます。

  2. 2014-02
    XCoinからDarkcoinへ改称

    同じチェーンが、DarkSendとマスターノードの開発に合わせてプライバシー重視の名称を採用します。

  3. 2015-03-25
    DarkcoinからDashへ改称

    コイン交換も新しい台帳への移行も行わず、「digital cash」を示す名称へ変わります。

  4. 2015-09-07
    DAO予算の最初のスーパー・ブロック

    創業者への固定配分に代わり、マスターノード投票で承認された仕事へ新規発行が使われ始めます。

  5. 2018
    信託がDCGの法的所有者になる

    Dash DAO Irrevocable TrustがDCG株式を保有し、選出された監督者がマスターノードの指示に応じる法的経路を設けます。

  6. 2019-06
    ChainLocksが観測したチェーンへの署名を開始

    LLMQの閾値署名が、プルーフ・オブ・ワークの上にブロック確定層を加えます。

  7. 2023-12
    v20でトレジャリー枠が倍増

    補助金の配分は、採掘者20%、マスターノード60%、ガバナンス最大20%になります。

  8. 2024-07
    v21がメインネットのspork値を固定

    遠隔変更できた機能値が固定され、エボノードとDash Platformの報酬ロジックが導入されます。

根拠と一次資料

最終根拠確認日: 2026-09-05

Dashとはどんなコイン?

Dashは、DASHで手数料を払い、価値を移転するプルーフ・オブ・ワーク型の決済ネットワークです。2014年1月18日、Bitcoinの系譜にあるLitecoin 0.8のコードを基にXCoinとして公開されました。2014年2月にDarkcoinへ改称し、2015年には中核コードをBitcoin 0.9系へ移行、同年3月25日にDashの名称を採用しました。名称が変わっても台帳は継続しており、別の資産へ交換するトークンスワップは行われていません。

Dashを特徴づけたのは、採掘者とは別に設けたサービス層です。通常のマスターノードは1,000 DASH、Dash Platformにもサービスを提供するエボリューション・マスターノード(evonode)は4,000 DASHを管理していることを証明します。決定論的に選ばれたノード群は長期稼働型マスターノード・クォーラム(LLMQ)を構成し、InstantSendでは取引入力のロック、ChainLocksでは観測したブロックへの署名を行います。一方、ブロックそのものを作るのは引き続きX11採掘者です。マスターノードを登録・運用するか、投票鍵を委任されない限り、DASHを保有するだけでは投票権は生じません。

どんな課題を解決する?

Dashは、支払いを送ってから安全に受け入れられるまでの時間を短くし、創業企業に固定のプロトコル手数料を与えずに開発や普及へ資金を回す仕組みを目指しました。InstantSendは採掘前に取引入力をロックし、ChainLocksはクォーラムが署名したブロックを対応クライアントに確定済みとして扱わせます。トレジャリー(財源)は新規発行の一部を月末まで留保し、承認された提案がある場合に限ってスーパー・ブロックで発行します。

この設計は、集中が生じる場所を変えました。ハッシュパワーだけで決まらなくなった一方、クォーラムへの参加と一票の行使には多額の担保が必要です。Dash Core Group(DCG)はコードを開発して公開できますが、全ノードに採用を強制することはできません。合意規則の変更は、マスターノードと採掘者のシグナルを経て有効になります。投票でDCGへの資金を止めることはできても、それだけでコードを編集したり、米デラウェア州法人であるDCGの日常経営を直接指揮したりはできません。

どのような技術と仕組みで動く?

条件を満たす取引は自動的にInstantSendの対象となります。LLMQが取引入力のロックに閾値署名し、署名が成立しなければ、その取引は通常どおり採掘を待ちます。ChainLocksでは、より大きなクォーラムが最初に観測した有効なブロックに署名し、対応クライアントは同じ高さにある競合ブロックを拒否します。したがって再編への耐性は、クォーラムの選出方法、稼働率、閾値を満たす参加者の誠実さにも依存します。すべての取引でロックが成功するという保証ではありません。

ブロック補助金は210,240ブロックごとに14分の1、約7.14%ずつ減少します。毎月の未使用予算は発行されないため、最終供給量は1,774万~1,892万DASHと幅を持って予測されています。2023年12月にv20が有効化されて以降、配分は採掘者20%、マスターノード層60%、ガバナンス最大20%です。現在の資料では、マスターノード層の取り分を、Coreの支払いに62.5%、エボノード向けDash Platformクレジットプールに37.5%配分しています。

通常のマスターノードは提案ごとに一票を持ち、エボノードは1,000 DASH単位の担保に応じて四票を持ちます。確認したCoreコードでは、重み付き賛成票から反対票を引いた数が、プロトコルの最低定足数と、有効なマスターノードの総投票ウェイトを10で割って小数点以下を切り捨てた値の、いずれか大きい方以上である必要があります。分母は実際の投票数ではなく、投票資格を持つノードの総ウェイトです。条件を満たした提案も月次予算枠を競います。DCGは請負組織であり、主要ソフトウェアの保守者です。2018年の文書によれば、Dash DAO Irrevocable Trustはマスターノード受益者のためにDCG株式を保有し、信託の監督者はネットワークの指示を受けて取締役を交代させる手続きを取れます。ただし、この仕組みがすべてのDASH保有者に会社の持分を与えるわけではありません。

重要ファクトの要約

  • XCoinは2014年1月18日にLitecoin 0.8系のコードで始まりました。DarkcoinとDashは同じチェーンの名称であり、トークン移行ではありません。
  • DCGの検証では、初期の発行問題が収まるブロック4,500までに約199万DASH、最終供給量のおよそ10.5%が発行されました。
  • 通常のマスターノードには1,000 DASH、エボノードには4,000 DASHが必要で、エボノードは四票を持ちます。
  • InstantSendは取引入力をロックし、ChainLocksはブロックに署名します。どちらもX11プルーフ・オブ・ワークによるブロック生成を置き換えるものではありません。
  • 補助金は210,240ブロックごとに約7.14%減少します。未使用のトレジャリー分が発行されないため、最終供給量は1,774万~1,892万DASHの範囲になります。
  • 現在の配分は採掘者20%、マスターノード60%、ガバナンス最大20%です。45%・45%・10%という配分は過去の制度です。
  • 提案への投票権はマスターノードにあります。通常のDASH残高だけでは投票できません。
  • Dash Core v21はメインネットのspork値を固定し、従来の遠隔署名による切り替え機能を廃止しました。合意規則の更新には、コードの公開とネットワーク参加者による採用が必要です。
  • Dash TrustによるDCG所有は、マスターノード受益者のための法的構造です。個々のDASHに会社の株式が付随する制度ではありません。

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よくある質問(FAQ)

DashはBitcoinから直接フォークしたのですか?

厳密には、XCoinはBitcoin系のLitecoin 0.8コードから始まり、後に中核コードをBitcoin Core 0.9系へ移しました。Bitcoinの台帳を分岐させたわけでも、BTC保有者へコインを配布したわけでもありません。

InstantSendなら、すべての取引が1秒以内に確定しますか?

条件を満たす取引は自動的にクォーラムによるロックを試みます。ロックが成立すれば、ブロックに入る前でもその入力を確定済みとして扱えます。クォーラムが成立しない場合や対象外の取引は、通常どおり採掘を待ちます。

トレジャリーの提案に投票できるのは誰ですか?

担保を登録したマスターノードです。1,000 DASHの通常ノードは一票、4,000 DASHのエボノードは四票を持ちます。DASHを保有するだけでは投票権を得られません。

Dash DAOはDash Core Groupを所有していますか?

2018年の法的構造では、ニュージーランドのDash DAO Irrevocable Trustがマスターノード受益者のためにDCG株式を保有します。ネットワーク投票は信託の監督者を通じて取締役に影響を与えられますが、すべてのDASH保有者がDCGの株主になったり、利益を受け取れたりするわけではありません。

DCGはメインネットの機能を停止できますか?

以前はCoreチームの鍵でspork値を変更できました。v21はメインネットの値を固定し、この遠隔権限を取り除きました。DCGはコードを提案して公開できますが、有効化には採掘者、マスターノード、通常ノードの運用者による採用が必要です。

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