AB Coreはネイティブ通貨であるABをガス代として徴収し、EVM互換スマートコントラクトを実行する。公式ドキュメントには、チェーンID 36888、小数点以下桁数18、目標ブロック生成間隔3秒、推奨確認ブロック数20と記載されている。現行の`abcore`クライアントはClique PoAを採用している。一方で別リポジトリの`abcore-v2`ではParlia PoSA(Proof of Staked Authority)や最新のEVMサポートの開発が進められているが、ソースコードの開発自体は、稼働中のメインネットがすでに一般のABステーキング参加者を認めていることや、アップグレードが有効化されたことを証明するものではない。
公表されている最大供給量は1,000億ABである。2025年2月時点の資料によると、配分内訳は11.8億枚がバーン(焼却)済み、422.5億枚がコミュニティへの配布済み、565.7億枚がインフラ報酬用とされ、インフラ報酬分は2026年2月まで線形にアンロックされる計画となっている。MiCA開示資料によれば、財団(Foundation)は供給量の一部に対してリリース、バーン、および新規発行(ミント)を行う権限を保持しており、クロスチェーンブリッジ側でもトークンの発行・焼却が可能とされている。そのため、現在の総供給量を正確に把握するには、単一のエクスプローラーだけに頼るのではなく、AB Core、AB IoT、BSCの各チェーン間で数値を照合する必要がある。
今回の調査時点でもAB Coreはブロックを生成し続けていた。エクスプローラー上のブロック14,609,865には`2026-09-04T16:29:57Z`のタイムスタンプが記録されており、財団のリポジトリにも2026年のクライアント開発履歴が確認できる。ただし、これはネットワークの稼働と開発の継続を裏付けるものであっても、実際のユーザー需要を証明するものではない。ブリッジ、ウォレット、決済、RWAなどの利用実態は、ネイティブABの保有だけでは得られない第三者事業者、個別コントラクト、法的な適格性に左右される可能性がある。