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喪失と大逆転約 5分Bitcoin (BTC)

ビットコイン破綻からAIへ:株主が否決した推定株式価値約90億ドルの全株式交換合併

2022年1月、北米有数のビットコイン採掘企業コア・サイエンティフィックは約5,300 BTCを保有してナスダックに上場した。11か月後、会社はビットコイン価格下落、電力コスト上昇、受託顧客の未払いを理由にを申請し、債務者側開示書類はセルシウスの電力費未払いを主要な紛争として示した。2024年に再編を終え、コアウィーブとの12年契約で累計予想売上高102億ドルを掲げたが、株主は推定株式価値約90億ドルの全株式交換合併を否決した。

ビットコイン破綻からAIへ:株主が否決した推定株式価値約90億ドルの全株式交換合併

3点クイック要約

  • 発端 / 逆説2022年1月のナスダック上場から11か月後の12月21日、コア・サイエンティフィックはビットコイン価格下落、電力コスト上昇、受託顧客の未払いを理由にを申請した。債務者側開示書類は、セルシウスが破産後に電力費転嫁分の支払いを拒んだと記した。
  • 決定的瞬間2024年6月以降、同社はコアウィーブと12年契約を結び、採掘施設のAIインフラ転換を進めた。2025年2月までに約590MWと、12年契約期間の累計予想売上高102億ドルに達したが、これは会社予想であり受領済み現金ではない。
  • 歴史的結末2025年10月30日、株主は推定株式価値約90億ドルの全株式交換合併を賛成2,075万株、反対2億345万株で否決した。会社は同日契約を解除し、採掘とAI・コロケーション転換を並行するナスダック上場企業として残った。

出来事のタイムライン

2022年1月ビットコイン高値圏でのナスダック上場

SPAC合併により約1億9,000万ドルの純現金を調達し1月20日にCORZとして取引開始;約5,300 BTCを保有。

2022年12月テキサスでのチャプター11破産申請

会社はビットコイン価格下落、電力費上昇、セルシウスら受託顧客の未払いを理由に12月21日を申請したと説明。

2024年1月チャプター11再編の完了

1月23日に再編を終え、設備金融・転換社債保有者向け債務4億ドルを株式化;724MWを稼働しつつ翌日のナスダック上場開始を見込む。

2024年6月 – 2025年2月12年契約期間の累計予想売上高102億ドル

12年間のAIホスティング契約が約200MWから590MWへ拡大し、契約期間の総予想売上高が102億ドルに到達。

2025年10月株主が全株式交換合併を否決

推定株式価値約90億ドルのコアウィーブ全株式交換合併を株主が否決;同日契約を解除しナスダック上場を維持。

1. ビットコイン最高値での上場と11か月後の破綻

2022年1月20日、北米有数のビットコイン採掘企業コア・サイエンティフィック(Core Scientific)は、SPACのPower & Digital Infrastructure Acquisition Corp.(XPDI)との企業結合を完了し、ナスダックでCORZとして取引を始めた。約2億2,200万ドルの信託総額から約1億9,000万ドルの純現金を得た。2021年末には自社ASIC約6万7,000台と受託機8万台超を稼働させ、約5,300 BTCを貸借対照表に保有していた。[1]

しかし市場は急転した。ビットコインは2021年11月の最高値6万8,789ドルから下落し、2022年5月のTerraステーブルコイン崩壊でクリプトの冬が本格化した。FRBが5月5日に0.5%利上げすると、ビットコインは8日間で27%急落した。天然ガスなど燃料価格の高騰も重なり、裁判所提出の開示書類によれば、2022年上半期の電力コストは約1億600万ドル(年間売上高の約40%)に達した。[3]

2022年12月21日、同社はテキサス南部破産裁判所に)を申請した。会社側はビットコイン下落、データセンターの電気代高騰、受託顧客の未払いを破綻要因として挙げた。社債権者から最大5,600万ドルのDIP融資を受け、採掘とデータセンターの稼働は破産手続き中も維持された。[2][3]

"公開市場への上場はコア・サイエンティフィックの進化における重要な節目ですが、私たちは今後の価値創出の機会に対してそれ以上に期待を高めています"[1]
マイク・レヴィット(Mike Levitt)、コア・サイエンティフィック共同会長兼最高経営責任者(CEO)、2022年1月20日上場発表

2. セルシウスの穴:最大級顧客の一社が支払いを止めたとき

セルシウス(Celsius Network)はコア・サイエンティフィック最大級の受託顧客の一社で、危機の中で重大な未払い紛争の相手となった。セルシウスは2022年7月13日にニューヨークでを申請した。2020年12月18日と2021年12月3日付のサービス契約に基づき、約3万7,536台の採掘機をコア側施設に預託していた。[3]

債務者開示書類によれば、セルシウスは破産後に電力転嫁費用(PPT)の支払いを拒否した。未払い額はセルシウス破産時の約130万ドルから契約解除時には約770万ドル(利息含む)に達し、数百万ドルの電力コストがコア側の貸借対照表へ転嫁された。[3]

法廷での対立も続いた。セルシウスは2022年9月28日、自動停止違反などを理由にコア・サイエンティフィックを法廷侮辱に問うよう申し立て、コア側はその主張を争った。セルシウス・マイニングは3億1,230万ドルの債権を届け出たが、これは判決で確定した賠償額ではない。2023年9月、両社は裁判所承認を条件に紛争を解決する取引を発表した。[3][4]

2023年9月15日、両社はコア・サイエンティフィックがテキサス州ウォード郡の215MW規模のシーダーベール未完成用地をセルシウス・マイニングへ現金1,400万ドルで譲渡する売買契約を発表した。提案取引には両破産裁判所の承認が必要で、承認されれば既存訴訟を和解で終える仕組みだった。[4]

3. 再誕:破産した採掘企業からAIデータセンターの大家へ

コア・サイエンティフィックは2024年1月23日に再編を終え、翌日にナスダックCORZの上場開始を見込むと発表した。再編では設備金融業者と転換社債保有者向けの債務4億ドルを株式に転換して負債を減らした。会社は5州で724MW、総23.2EH/sを稼働する北米有数のビットコイン採掘企業として再出発した。[5]

2024年6月3日、同社はAI企業コアウィーブ(CoreWeave)と12年間のインフラ契約を締結した。約200MWの施設をNVIDIA製GPU向けデータセンターに改修する契約で、改修費用はコアウィーブが全額負担し、12年間で35億ドル超の累計売上が見込まれた。[6]

"コアウィーブとの新契約により、当社は現在最も活発な技術分野の一つであるAIコンピューティングの魅力的な成長機会を取り込み、強固なビットコイン採掘事業も維持しながら、ホスティング事業と収益力を変革できる位置に立ちます。"[6]
アダム・サリバン(Adam Sullivan)、コア・サイエンティフィック最高経営責任者(CEO)、2024年6月3日プレスリリース

契約は拡大した。2024年10月22日にコアウィーブが最終120MWオプションを行使し、6拠点約500MW、12年累計予想売上高87億ドルとなった。2025年2月26日のデントン12億ドル・70MW拡張で、契約容量は約590MW、12年契約期間の累計予想売上高は102億ドルに達した。これは会社予想であり受領済み現金ではない。会社は契約電力1.3GWのうち約900MWをHPCホスティングに提供する計画で、当時約400MWはビットコイン採掘に割り当てられていた。[8][9]

"デントンの容量拡張により、北米最大級のGPUスーパーコンピューターの一つを構築し、高密度・高性能のデジタルインフラ提供におけるコア・サイエンティフィックのリーダーシップを強化しています。"[9]
アダム・サリバン(Adam Sullivan)、コア・サイエンティフィック最高経営責任者(CEO)、2025年2月26日プレスリリース

4. 株主たちが拒んだ90億ドルの買収劇

2025年7月7日、コアウィーブとコア・サイエンティフィックは1株につきコアウィーブA株0.1235株を割り当てる全株式交換合併契約を結んだ。2025年7月3日時点のコアウィーブ株5日間VWAPを用いた完全希薄化後ベースで、交換比率が示す総株式価値は約90億ドル、1株20.40ドルだった。6月25日の非影響終値12.30ドルに約66%のプレミアムを加えた値で、成立には株主承認が必要だった。[10]

"この買収はAIとHPCワークロードを大規模展開する戦略を加速させます。コア・サイエンティフィックの高性能データセンターインフラの所有を垂直統合することで、コアウィーブは運営効率を大幅に高め、将来の拡張リスクを抑え、成長軌道を確かなものにできます。"[10]
マイケル・イントレーター(Michael Intrator)、コアウィーブCEO兼会長・共同創業者、2025年7月7日共同発表

しかし株主は拒絶した。2025年10月30日の臨時株主総会(出席2億4,579万2,464株、議決権約79.97%)で賛成は2,075万2,327株にとどまり、反対2億345万1,498株、棄権2,158万8,639株となった。賛成比率は約8.4%(開示に基づく計算値)にすぎず、同日中に合併契約を解除してナスダック(CORZ)独立上場を維持した。2024年6月に取締役会が1株5.75ドルの提案を拒否したのに対し、今回は株主自身が買収を否決した。[11][12][7]

コア・サイエンティフィックは2025年10月、既存施設の大半をAI関連ワークロードと次世代コロケーション向けに転換中で、デジタル資産採掘に使う残りの施設も将来転用する意向だと説明した。株主投票が示したのは共通の動機ではなく、合併承認が得られなかったという結果である。同社は採掘を続けながらAI・高密度計算への未完の転換を進めるナスダック上場企業として残った。[12]

この事件から学ぶ重要教訓(Key Takeaways)

技術 & アーキテクチャ

真のコア資産は採掘機ではなく電力網である

コア・サイエンティフィックの資産はASICだけでなく、受電済みのデータセンター容量だった。アダム・サリバンCEOは、稼働準備済みの高電力サイトなら新設データセンターより電力利用開始までの時間を大幅に短縮できると説明し、会社は施設をNVIDIA製GPU向けに改修する契約を結んだ。

市場 & 投資インサイト

予想売上高は手元の現金ではない

102億ドルは、コアウィーブが設備改修費を負担する12年契約の累計予想売上高であり、実現済み売上高や受領済み現金ではない。約66%のプレミアムも、株主が合併を承認して初めて確定し得る価値だった。

思想 & ガバナンス

取締役会が交渉し、最終決定は株主が下す

2024年には取締役会が1株5.75ドルの非拘束的な現金提案を過小評価として退けた。2025年の全株式交換合併には株主承認が必要で、株主は承認しなかった。取締役会と株主がそれぞれの正式な決定権を行使した結果である。

ストーリー・ユニバース

この人物・事件と繋がる関連ストーリー

歴史のバタフライ効果で結びついた、もう一つのドラマを探求する。

出典・参考文献

  1. [1]出典 1: コア・サイエンティフィック、ナスダックでの取引開始(2022年1月20日)Core Scientific IR プレスリリース · 2022-01-20確認 2026-08-23
  2. [2]出典 2: コア・サイエンティフィック、包括的事業再編を発表(連邦破産法第11条申請、2022年12月21日)Core Scientific IR プレスリリース · 2022-12-21確認 2026-08-23
  3. [3]出典 3: コア・サイエンティフィック チャプター11開示説明書(Form 8-K添付資料99.2、2023年6月21日提出)米国証券取引委員会(SEC EDGAR)/テキサス州南部地区連邦破産裁判所 · 2023-06-21確認 2026-08-23
  4. [4]出典 4: コア・サイエンティフィックとセルシウス、裁判所承認を条件とするシーダーベール売買契約・訴訟和解案を発表(2023年9月15日)Core Scientific IR プレスリリース · 2023-09-15確認 2026-08-23
  5. [5]出典 5: コア・サイエンティフィック、財務体質を強化してチャプター11を終結(2024年1月23日)Core Scientific IR プレスリリース · 2024-01-23確認 2026-08-23
  6. [6]出典 6: コア・サイエンティフィック、コアウィーブのHPCホスティング向けに約200MWのインフラ提供を発表(2024年6月3日)Core Scientific IR プレスリリース · 2024-06-03確認 2026-08-23
  7. [7]出典 7: コア・サイエンティフィック、コアウィーブの非招請・法的拘束力のない買収提案を拒否(2024年6月6日)Core Scientific IR プレスリリース · 2024-06-06確認 2026-08-23
  8. [8]出典 8: コアウィーブが最終オプションを行使:契約容量約500MW、予想累計売上87億ドル(2024年10月22日)Core Scientific IR プレスリリース · 2024-10-22確認 2026-08-23
  9. [9]出典 9: コア・サイエンティフィックとコアウィーブ、デントンで12億ドルの拡張を発表・総予想売上102億ドルに(2025年2月26日)Core Scientific IR プレスリリース · 2025-02-26確認 2026-08-23
  10. [10]出典 10: コアウィーブによるコア・サイエンティフィックの買収合意 — 株式交換合併(2025年7月7日)CoreWeave / Core Scientific 共同プレスリリース · 2025-07-07確認 2026-08-23
  11. [11]出典 11: コア・サイエンティフィック Form 8-K(項目5.07)— 臨時株主総会の最終議決結果(2025年10月30日)米国証券取引委員会(SEC EDGAR) · 2025-10-30確認 2026-08-23
  12. [12]出典 12: コア・サイエンティフィック、コアウィーブとの合併契約の解除を発表(2025年10月30日)Core Scientific IR プレスリリース · 2025-10-30確認 2026-08-23