LayerZero

zro
時価総額順位 #114•Interoperability, Cross-chain Communication
CoinYQ コイン史

LayerZeroは安全性を選ばせ、KelpDAOはその選択を損失額で示した

LayerZeroの初期設計では、クロスチェーンメッセージが通る前に二つのオフチェーン主体が別々の証拠を出した。V2は選択肢を広げ、各アプリが複数の検証ネットワークを組み合わせ、検証後のパケットは誰でも実行できるようにした。2026年4月、KelpDAOのrsETHブリッジは検証者を一つにし、攻撃者はその背後のLayerZero Labs基盤を侵害した。116,500 rsETHの損失は、設定可能な安全性という設計に具体的な価格を付けた。

最初の設計は一つの証明を二つの役割に分けた

Ryan Zarick、Bryan Pellegrino、Caleb Banisterの3人がLayerZero Labsを共同創業し、Zarickは2021年9月にLayerZeroを公開した。この方式は宛先チェーンに全ての送信元チェーンを理解させない。Ultra Light NodeはOracleからブロックヘッダーを、Relayerから取引証明を受け、その証明がヘッダーに含まれるか調べた。

分業はオンチェーン処理を減らしたが、信頼を消してはいない。選ばれたOracleとRelayerは独立して動く必要があり、共謀すれば宛先は偽メッセージを受け入れ得た。LayerZero自身も最悪時の安全性はOracleの安全性に帰着すると説明した。組み合わせをアプリが選ぶため、安全性は当初から一部がアプリの判断だった。

Stargateはメッセージ層で流動性を動かした

Stargateは2022年3月、この転送構造の上に立つ最初の大規模製品として始まった。統合プールとDeltaアルゴリズムにより、ラップ資産や二回目の取引を待たずにネイティブ資産を移した。この成功で役割の違いが明確になった。LayerZeroは指示を運び、Stargateは流動性と利用者残高を管理した。

同じ年、どこを交換可能に残すべきかも明らかになった。匿名の報告がULNv1の経路妨害問題を指摘し、LayerZeroは同ライブラリを廃止してULNv2で修正した。Endpointは残り、アプリが新しいMessage Libraryを選択した。

V2は二つの固定役を検証者市場へ変えた

LayerZeroは2023年12月にV2を発表し、2024年1月29日に20超のチェーンで稼働させた。Oracleはより広いDVNという分類になった。Relayerの仕事も分離され、DVNがデータを証明し、permissionless Executorが検証済みメッセージと宛先ガスを届ける。

OAppは一つの一覧のDVNを全て必須にし、別の一覧から一定数を求められる。LayerZero Labs、クラウド事業者、ネイティブブリッジなどを組み合わせられる。Endpointと公開済みMessage Libraryは不変だが、アプリのownerやdelegateはライブラリ、peer、DVNを変更できる。

この選択権の移譲こそV2の狙いだった。高価値トークンは複数の独立証明を求め、小規模アプリは安い検証を選べる。その代わり、LayerZeroという名称だけでは特定経路の安全性を語れなくなった。

ZROは転送網が試された後に登場した

2024年6月20日の請求前、LayerZeroは利用履歴のある約600万アドレスをシビル行動の対象として調べた。最終請求では1 ZRO当たり0.10ドルをProtocol Guildへ支払う必要があり、費用、待ち時間、必須支払いを寄付と呼べるかを巡って議論が起きた。この条件は当時の配布だけに関わり、継続的なメッセージ料金ではない。

初期配分は10億ZROをコミュニティ、戦略的パートナー、主要貢献者、買い戻した4,000万枚に分けた。2026年の公式説明は、FTXとの法的和解後、その4,000万枚を戦略的パートナーへ戻し同区分を3億1,200万枚に変更したとした。プロトコル史、企業和解、トークン配分は交差しても、Endpointの検証方法は変わらなかった。

一つの検証者が改ざんされたEthereumを見た

2026年4月18日のKelpDAO損失につながる侵害は数週間前に始まった。LayerZero Labsの最終報告によると、攻撃者はLabs開発者をだましてセッション権限を奪い、内部RPCノードを改変した。監視には正しい応答を返し、Labs DVNには偽の状態を見せ、サービス拒否攻撃で外部RPCも署名経路から外した。

KelpDAOのrsETH経路は、以前の必須DVN二つからLayerZero Labs DVNだけの1-of-1へ変更されていた。そのDVNが偽メッセージに署名すると、反対する独立検証者はいなかった。宛先コントラクトは当時約2億9,200万ドル相当の116,500 rsETHを解放した。

アプリ設定だけの問題と呼べばLabs基盤の侵害を落とし、Endpointのハッキングと呼べばオンチェーンプロトコルが指定設定を執行した事実を落とす。損失は運用侵害とアプリの選択が接続した結果であり、V2が各OAppに委ねた境界そのものだった。

対応は参加条件と既定値を変えた

LayerZero Labsは侵害環境を再構築し、自社DVNが唯一の必須検証者となる経路には参加しないと表明した。OAppが独自スタックを選ぶ機能はプロトコルから削除しなかった。Labs自身の参加条件を変え、V2の既定経路を最低3-of-3へ引き上げた。

8月4日までに稼働中V1の既定経路も、同じ最低条件のULNv301へ移った。旧ライブラリへ固定したアプリは既定移行の外に残り、2026年12月15日までに移行するか自前Relayerを動かす必要がある。V2が約束した選択権は残ったが、主要運用者は可能な選択の全てを支援する方針をやめた。

プロジェクトが変化してきた過程

  1. 2021-09-16
    Oracle・Relayer設計を公開

    OracleのヘッダーとRelayerの証明を宛先Ultra Light Nodeが結び付ける方法を示した。

  2. 2022-03
    Stargateが始動

    別の流動性アプリがLayerZeroメッセージング上で統合ネイティブ資産プールとDeltaアルゴリズムを使い始めた。

  3. 2022-09-07
    ULNv1を廃止

    LayerZeroは経路妨害問題をULNv2で修正し、旧Message Libraryからの移行を進めた。

  4. 2022-11-10
    FTX・Alameda整理合意を発表

    対象は株式、ワラント、契約、ロック中STGだった。後の訴訟と和解があり、確定済みZRO買い戻しとは扱えない。

  5. 2023-12-14
    V2を発表

    DVN、permissionless Executor、アプリ別X-of-Y-of-N検証を紹介した。

  6. 2024-01-29
    LayerZero V2が稼働

    V1を残したまま20超のチェーンで本番版が始まった。

  7. 2024-05-03
    シビル調査を開始

    ZRO配布前に自己申告と情報提供報奨の段階を設けた。

  8. 2024-06-20
    ZRO請求を開始

    10億枚の配布が始まり、1枚当たり0.10ドルのProtocol Guild支払いが条件となった。

  9. 2026-04-18
    KelpDAOのrsETH経路が偽メッセージを受理

    Labs DVN環境の侵害と1-of-1検証が重なり、116,500 rsETHの損失が報告された。

  10. 2026-08-04
    V1既定経路のULNv301移行を完了

    既定は最低3-of-3となり、ULNv2固定アプリは別途対応が必要になった。

  11. 2026-12-15(予定)
    旧V1 Relayerのサポート終了予定

    ULNv2固定アプリには、予定期限前の移行または自前Relayer運用が求められた。

根拠と一次資料

最終根拠確認日: 2026-09-05

LayerZeroとはどんなコイン?

LayerZeroは、ブロックチェーン間でデータやトークン指示を送るメッセージングプロトコルである。OAppと呼ばれる各アプリが検証方法を選び、不変のEndpointが検証済みメッセージを届ける。ZROはガバナンスやエコシステム施策に使われる別のOFTであり、通常のLayerZeroメッセージすべてに必須ではない。

どんな課題を解決する?

ブロックチェーンは状態を共有しないため、宛先チェーンには別のチェーンで出来事が実際に起きた証拠が要る。一つの共通委員会は単純だが、全アプリに同じ失敗モデルを課す。LayerZeroは各OAppに検証スタックを組ませた。独立した方式を組み合わせられる反面、所有者が弱い構成を選ぶ余地もあり、KelpDAO事故がその結果を示した。

どのような技術と仕組みで動く?

OAppは送信元EndpointとMessage Libraryからパケットを送る。必須DVNの全てと、任意DVNの設定しきい値が宛先でpayload hashを証明する。条件を満たすと誰でも検証をコミットでき、permissionless Executorまたは利用者が宛先アプリを呼び出す。OApp所有者かdelegateがpeer、ライブラリ、DVN、しきい値を決め、Executorだけで未検証パケットを有効にはできない。

重要ファクトの要約

  • Bryan Pellegrino、Ryan Zarick、Caleb BanisterがLayerZero Labsを共同創業した。プロトコルは2021年9月に公開され、本番利用は2022年に広がった。
  • V1ではOracleがブロックヘッダー、Relayerが取引証明を運んだ。選んだ二者が共謀しないという前提が必要だった。
  • Stargateは2022年3月にLayerZero上で始まった流動性移転アプリであり、基礎メッセージングプロトコルの別名ではない。
  • V2は2024年1月29日に稼働し、固定的なOracle・Relayer役を、設定可能なDVNとpermissionless Executorへ置き換えた。
  • ZROの請求は2024年6月20日に開始された。初期供給は10億枚で、請求者は1枚当たり0.10ドルをProtocol Guildへ支払う必要があった。
  • Ethereum版ZROは非プロキシのOFTである。constructorが10億枚を一度だけ発行し、任意の公開mint、一時停止、ブラックリスト、送金税の機能はない。
  • 2026年9月5日のEthereum内供給は951,048,311.949547 ZROだった。チェーン間移動で送信元焼却・宛先発行を行うため、世界全体のOFT供給とは異なる。
  • Ethereum版ZROのownerとEndpoint delegateは同じ3-of-5 Safeだった。信頼するpeerやセキュリティ設定を変更できるが、独立した任意mint関数は呼べない。
  • 2026年4月のKelpDAO損失は、LayerZero Labs DVN環境の侵害とアプリが選んだ1-of-1検証が重なった。報告書はEndpointコントラクトの脆弱性を原因としていない。

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よくある質問(FAQ)

LayerZero自体がブリッジですか?

LayerZeroはブリッジなどが使うメッセージ層である。Stargateはその上の別の価値移転製品で、OAppはStargate流動性を使わずLayerZeroを利用することもできる。

LayerZeroメッセージの安全性は誰が決めますか?

OAppのownerまたはdelegateが必須・任意DVN、しきい値、peer、Message Libraryを選ぶ。不変Endpointはその設定を執行するが、全アプリに代わって強い構成を選ばない。

KelpDAOでは何が起きましたか?

最終報告によると、攻撃者はLayerZero Labs DVNのRPC環境を侵害し、改変されたノードだけに依存させた。KelpDAOがそのDVN一つを唯一の検証者にしていたため、偽の証明一つで足りた。両条件が必要だった。

2026年の攻撃でLayerZero Endpointがハッキングされましたか?

最終報告はEndpointコードの脆弱性を特定していない。オフチェーンDVN基盤の侵害と1-of-1のOApp設定を説明している。

全メッセージにZROが必要ですか?

いいえ。設定に応じてネイティブまたはLayerZeroトークンの料金経路でDVNとExecutorへ支払う。追加のプロトコル手数料スイッチはガバナンス次第で、調査日に全メッセージへ自動適用される料金ではなかった。

Ethereum供給が10億枚未満なのはなぜですか?

ZROはOFTで、チェーン間送信時に送信元で焼却し、認証済み宛先peerで発行する。EthereumのtotalSupplyは一チェーンの値で、10億枚は世界全体のトークン会計を指す。

計画中のZeroブロックチェーンは稼働済みですか?

2026年6月の公式記事もZeroの公開を未来形で書いていた。メインネットの根拠が出るまで、予定するステーキング、ガス、ネットワークガバナンスを現行LayerZeroの機能として扱えない。

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