CoinYQ コイン史

ZRXの契約を変えずに、取引の仕組みは変わった

0xは、注文を見つける作業と取引を決済する作業を分けて出発した。署名した注文はブロックチェーンの外で流通し、選ばれた取引だけがEthereumで決済される。9年の間に、その経路はAssetProxy、ステーキング報酬、Exchange Proxy、そしてSettlerへと変わった。2017年のZRXコントラクトは同じでも、開発者が接続する先には企業運営のAPIがある。その変化の中で、投票できる対象とサービス運営者が決める対象が分かれていった。

分散した注文を共通の決済につなぐ

初期のEthereumアプリは、それぞれ取引コントラクトを配備し、流動性も別々に集めていた。0xでは、注文を作るメイカーがメッセージに署名し、中継者であるリレイヤーが保管・配布する。注文に応じるテイカーが選んだ注文をEthereumへ送ると、双方の資産移転が一つの取引で完了するか、全体が失敗する。リレイヤーは顧客資産を預からずに、注文を探すサービスの対価を受け取れた。

注文をチェーンの外で探しても、決済コントラクトへの信頼まで不要になるわけではない。利用者は資産の移転を許可するコードと、その変更手続きを確かめる必要がある。後の各バージョンは機能を増やすと同時に、この許可を扱う権限の経路も変えていった。

v2は資産移転を分け、v3は流動性を報酬につないだ

プロトコルv2はERC-20、ERC-721、複数資産をまとめた取引に対応するAssetProxyモジュールを導入した。管理コントラクトのAssetProxyOwnerは、資産移転を認める取引所アドレスを追加・削除できた。通常の変更には2週間の待機期間があり、緊急時の認可取り消しは直ちに実行できた。

プロトコルv3では、注文を約定するテイカーがETHまたはWETHでプロトコル手数料を払い、その手数料は注文を出したマーケットメイカーの流動性提供にひも付けて集計された。マーケットメイカーはステーキングプールを作り、ZRX保有者はそこへステークを委任できた。報酬には流動性への貢献とステークの両方が反映された。この過去の仕組みは、現在のAPI収入やすべての取引手数料がZRX保有者へ配分されるという約束ではない。

v4は機能の交換口を一つにまとめた

v4ではExchange Proxyが複数の取引機能への共通入口になった。Governorという管理コントラクトが機能の移行や特別な権限を持つ部品を制御した。指値注文と見積依頼型のRFQ注文に対応したが、RFQの約定にはv3のプロトコル手数料がなかった。0xの取引量が増えれば必ずZRXステーキングへ収益が流れる、と単純に結び付けることはできない。

現在のSwap API v2は、これより古いプロトコルv2とは別物だ。同じ数字を使っているが、後から登場したサービスの世代を指す。実行経路の中心も、旧AssetProxyの取引所からSettlerへ移っている。

開発者が接続する製品が生まれる

2020年6月、開発陣は0x Labsという名称と一般利用者向けの取引サービスMatchaを紹介した。Swap APIは開発者に価格探索の結果と取引を実行する呼び出しデータをまとめて提供した。公開コントラクトのコードは引き続き確認できる一方、経路選択、APIキー、料金プラン、利用規約はZeroEx各社が運営するサービスの一部になった。

現在のAPI v2は、資産移転の許可先と取引の実行先を分ける。APIが示すPermit2またはAllowanceHolderへ許可を与え、実行取引の宛先を示すtransaction.toはSettlerになる場合がある。Settlerに直接移転を許可してはならない。公式リポジトリによれば、UUPS方式で更新できる登録コントラクトが機能を表すNFTと現在の実装を結び、停止状態も示す。アプリは有効なアドレスをその都度確認する。ZeroExはZRXを変更せずに、経路や実行コードを更新できる。

トークンの外側で用途が変わった

2017年のZRXコントラクトは正確に10億枚を発行した。通常の送金と送金許可の機能はあるが、管理者、追加発行、凍結、ブラックリスト、手数料変更、プロキシによる実装更新の機能はない。その後の取引機能の変更は、このコントラクトの外で進んだ。

初期には中継手数料とプロトコル運営への参加が設計目標とされ、v3ではステーキングの規則が具体化した。後のDAOは共同資金への投票を導入した。しかしZRXが、API手数料やMatchaの収益、共同資金の持分に応じた償還を請求する証書に変わったわけではない。

共同資金の投票は取引サービス全体の統治にはならなかった

2021年のDAOは対象を絞って始まった。拘束力のある投票はコミュニティの共同資金を管理し、基幹プロトコルの統治は将来の段階に残された。その後、投票力を約1,000倍に膨らませ得る計算の不具合が見つかった。修正報告は、問題の投票コントラクトには基幹コントラクトや利用者資金を操作する権限がなかったと説明した。

保存された初期FAQにはスイスの非営利組織0x Foundationが登場するが、現在のサービス規約はZeroEx Inc.と関連会社を当事者としている。規約はZeroExが管理するマルチシグによる0xコントラクトの変更を明記しつつ、ZRX自体は変更できないと区別する。共通の決済コードを使う構想は、企業の経路探索サービスと更新される実行コントラクトへ発展した。利用者のウォレットには同じ2017年のトークンが残るが、共同資金の投票がその変化すべてを決める仕組みにはならなかった。

プロジェクトが変化してきた過程

  1. 2017-08
    ZRXとプロトコルv1が登場する

    10億枚の固定供給トークンと、チェーン外の注文をチェーン上で決済する構造が出発した。

  2. 2018
    プロトコルv2が対応資産を広げる

    AssetProxyモジュールと待機期間付きの認可変更を導入した。

  3. 2019-12-02
    プロトコルv3がステーキング報酬を導入する

    テイカーが払うETH・WETH手数料とZRXプールによって、流動性提供を報酬に結び付けた。

  4. 2020-06-22
    0x LabsとMatchaを紹介する

    開発陣は公開プロトコルと並んでMatchaとAPI製品を示した。

  5. 2021-02/03
    DAOとv4が別の権限で始まる

    DAOは共同資金を管理し、v4はExchange Proxyを通じた機能実行の仕組みを配備した。

  6. 2021
    共同資金の投票計算を修正する

    投票力が約1,000倍になる不具合を直した。対象の投票契約に基幹コントラクトや利用者資金への権限はなかった。

  7. 2025-04-11
    Swap API v1を終了する

    接続するアプリは、Settlerの実行と別の資産移転許可を使うAPI v2へ移る必要があった。

根拠と一次資料

最終根拠確認日: 2026-09-05

0x Protocolとはどんなコイン?

0x Protocolは公開ソースの交換基盤であり、Swap APIとMatchaはその周辺で運営されるサービスだ。ZRXはEthereumの0xe41d2489571d322189246dafa5ebde1f4699f498にある供給量固定のERC-20トークンである。同じ名称の下で結び付いていても、ZRX残高はAPIの利用契約やMatcha・ZeroExの所有権にはならない。

どんな課題を解決する?

初期のEthereumアプリは独自の交換コントラクトを配備し、流動性も分かれていた。0xは、注文作成者がチェーン外で署名し、中継者が注文を配布し、取引相手が選んだ注文だけをチェーン上で決済する方式を提案した。注文帳を繰り返し記録する費用を減らし、アプリ間で決済基盤を共有できる。一方、資産移転を許可されたコードを誰が差し替えられるかは、継続して重要な問題になった。

どのような技術と仕組みで動く?

プロトコルv2はAssetProxyモジュールを通じて資産を移転した。v3ではテイカーがETHまたはWETHで手数料を払い、流動性を供給したマーケットメイカーのZRXステーキングプールが報酬を受けた。v4は、管理手続きによって機能を変更するExchange Proxyと指値・RFQ注文を導入した。現在のSwap API v2は、Permit2またはAllowanceHolderへの許可とSettlerによる実行を結ぶ呼び出しデータを返す。このAPI世代は旧プロトコルv2とは異なる。ZRX自体は10億枚を一度発行し、管理者向けの変更機能を持たない。

重要ファクトの要約

  • ZRXのEthereumコントラクトは0xe41d2489571d322189246dafa5ebde1f4699f498である。
  • ZRXは生成時に10億枚を発行し、追加発行、管理者、一時停止、ブラックリスト、プロキシによる実装変更の機能を持たない。
  • v1はチェーン外で署名した注文をチェーン上で決済する方式だった。
  • プロトコルv2はAssetProxyと通常の認可変更に対する2週間の待機期間を導入した。Swap API v2とは別の世代である。
  • プロトコルv3の手数料はテイカーがETHまたはWETHで支払い、プール報酬にはマーケットメイカーの流動性貢献とZRXステークが反映された。
  • v4の機能変更はExchange Proxyの管理手続きに従い、RFQ注文にはv3のプロトコル手数料がなかった。
  • 0x Labsは2020年にMatchaを紹介した。現在のAPIはZeroExの利用許諾契約に基づくサービスである。
  • Swap API v2はPermit2またはAllowanceHolderとSettlerを使う。Settlerへ直接資産移転を許可してはならない。
  • 更新可能なSettlerの登録コントラクトが現在の実装と停止状態を示すため、一つのSettlerアドレスが永久に使われるわけではない。
  • 2021年のDAOの初期段階では、拘束力ある投票は共同資金を対象とし、基幹プロトコルの更新を管理しなかった。
  • 現行規約によればZeroEx管理のマルチシグが0xコントラクトの変更を管理するが、ZRXトークン自体は変更できない。
  • 確認した文書はZRXに株式、配当、API収入、Matcha手数料、共同資金の償還、保証利回りの請求権を定めていない。

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よくある質問(FAQ)

0xとMatchaは同じサービスですか?

Matchaは0x LabsとZeroExが交換基盤の上に作った一般利用者向けサービスだ。公開プロトコルのコントラクトとZRXトークンは別に存在する。

プロトコルv2は現在のSwap API v2ですか?

異なる。プロトコルv2は2018年ごろのAssetProxy構造で、Swap API v2はSettlerを利用する後のAPI世代である。

APIで交換するにはZRXが必要ですか?

現行ガイドは売却トークン、ネットワーク手数料、適切な資産移転許可を求める。見積もりの取得や取引実行のためにZRXを保有する必要があるとはしていない。

なぜSettlerへ移転許可を与えてはいけないのですか?

公式文書は許可先と実行先を分けている。APIが示すPermit2またはAllowanceHolderに許可を与え、取引の実行先であるtransaction.toはSettlerになる場合がある。

ZRXを持てばステーキング収入が保証されますか?

保有だけで収入が保証されるわけではない。v3には報酬規則があったが、現在のAPI文書は手数料を全ZRX保有者へ配るとは約束していない。

ZRX投票で全コントラクトを更新できますか?

2021年のDAOの拘束力ある権限は共同資金に限られた。Exchange Proxyの管理者、Settler登録簿、マルチシグ、画面上の経路選択には別の権限がある。

商用サービスの運営者は誰ですか?

現行規約はZeroEx Inc.と、ZeroEx International Ltd.を含む関連会社を示す。APIには別のZeroEx利用許諾契約が適用される。

ZRXはZeroExや0x Foundationの持分ですか?

確認した文書には、ZRXを通じて株式、配当、収入、償還、財団会員資格、または両組織の資産への請求権を得るという規定はない。

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