CoinYQ コイン史

市場を縮小しても、統治には決めることが残る

JST、USDJ、jToken、sTRXは同じエコシステムに属しながら別の活動を表す。2025年のUSDJ貸出市場縮小は、その違いを浮かび上がらせた。投票で規則を変えても、残るポジション、価格供給、緊急権限には個別の責任がある。

同じ名前の下に、異なる資産が積み重なった

Poloniexは2020年4月9日にJST販売を発表し、5月5日に購入者への配布を記録した。JSTは統治に使われ、USDJはJustStableでドル価値を目指す資産だった。JUST財団は12月7日にJustLend公開開始を告知し、預入資産はjTokenで表されるようになった。2023年にはsTRXとEnergyレンタルも加わった。これらはJSTの別名ではない。

2025年5月16日の告知は、最終的な市場削除に先立つUSDJ供給・借入停止を提案した。6月29日の告知は既に停止済みと説明し、同日シンガポール時間23時59分ごろに担保係数を75%から0%、準備金積立率を5%から100%へ変える予定を示した。停止がその日までに行われたことは確認できるが、正確な実行日や後続措置すべての完了は確定できない。

MiCA文書が記すのは5月の投票であり、JustStable全体の終了完了ではない。また貸出機能については2020年8月と記す一方、財団の公開開始告知は12月7日を示す。別々の記録を一つの出来事にまとめることはできない。jToken保有者は市場の交換率と流動性、借り手は担保・清算規則に依存し、JST保有だけではその残高を得られない。

投票権は配当でも、少額保有者の単独実行権でもない

JSTをWJSTへ1対1で預けて初めて統治票になる。提案には2億票、可決には6億票を超え、反対より多い賛成票が求められる。実行可能な処理はさらに48時間待つ。一WJST一票という規則でも、この大きな絶対基準が大口保有者の票の集中を重要にする。

トークン配分文書は対象収益を直接分配する代わりに、市場でJSTを購入して焼却する方針を示す。焼却は初期99億枚の枠から供給を減らせるが、保有者を債権者、株主、準備資産所有者にするものではない。将来の財源や焼却規則も統治上の判断として残る。

投票の実行と、価格・緊急対応は別の経路を通る

GovernorBravoは承認処理を待機列へ入れ、Timelockが待機時間後に権限を要する設定変更を実行する。Unitroller、Governor、オラクルにはプロキシや交換可能な実装があり、承認後にコードや設定を変えられる。投票が実効性を持つ一方で、実装変更のリスクも生じる。

清算には指定された伝達者が中継するChainlink由来の価格を使う。誤った価格で既に評価された口座を投票だけで巻き戻せるわけではなく、価格運用はトークン投票とは別に見る必要がある。

Comptrollerには管理者と緊急停止担当者の権限もある。公式資料は契約と機能を示すが、現在すべての鍵を法的に管理する主体、必要署名数、責任手続きを明らかにしてはいない。DAOという呼称だけで運営者の役割を省くことはできない。

プロジェクトが変化してきた過程

  1. 2020-04-09
    JST販売を発表

    PoloniexがLaunchBaseでの販売を告知した。購入者への配布は5月に続く。

  2. 2020-05-05
    購入者へJSTを配布

    PoloniexはUTC16時30分の配布完了を記録し、4月の発表と区別している。

  3. 2020-12-07
    JustLendの公開開始を告知

    JUST財団の公開開始日。MiCAは貸出機能を8月と記すが、その先行する節目との違いは解消されていない。

  4. 2023-04-16
    sTRXとEnergyレンタルを開始

    公式告知が流動TRXステーキングと取引資源レンタルの提供開始を確認した。

  5. 2025-05-16
    USDJ市場縮小を提案

    最終的な市場削除に先立ち、供給・借入を停止する案を告知した。

  6. 2025-06-29
    停止を確認し、追加制限を予告

    供給・借入は既に停止済みとされ、担保・準備金設定の変更はSGT23時59分ごろの予定だった。JustStable全体の終了確認ではない。

根拠と一次資料

最終根拠確認日: 2026-09-04

JUSTとはどんなコイン?

JSTはJUSTとJustLend DAOのガバナンス・ユーティリティ用TRC-20トークンで、アドレスはTCFLL5dx5ZJdKnWuesXxi1VPwjLVmWZZy9である。USDJ、預入証票のjToken、sTRXとは異なる。JustLendは2025年5月16日、USDJの供給と借入を停止する提案を告知した。6月29日の告知は両機能が既に停止していると確認し、さらに市場を縮小する設定変更を予告した。どちらの告知もJustStable発行システム全体の終了日を確定するものではない。

公式の初期最大供給は9,900,000,000 JSTである。買い戻しと焼却は供給を減らせるが、保有者一人ひとりへの現金支払いではない。確認した資料には、JSTを保有するだけでUSDJ担保、JustLend準備資産、固定価格での償還を請求できる規定は見当たらない。

どんな課題を解決する?

JUSTという同じ名称の下で、JSTは統治、USDJはドル価値の目標を担い、その後の預入ポジションは別のjToken契約に記録された。2025年のUSDJ市場縮小では、この区別が重要になった。一つの資産の新規供給・借入を止める判断は、JUSTの全製品を終える判断とは異なる。

JustLendには、資産を供給してjTokenを受け取る市場、超過担保での借入、TRXを預けてsTRXを受け取る仕組み、Energyのレンタルがある。金利、担保係数、オラクル価格、清算規則は各製品に属する。受動的なJST保有が預入残高や自動的な利回り請求権になるわけではない。

どのような技術と仕組みで動く?

JSTをWJSTへ1対1で預け入れると、JST一枚につき一票を得る。文書上、提案には2億JST相当以上の票が必要で、可決には賛成が6億票を超え、かつ反対票を上回らなければならない。承認された処理はTimelockで48時間待ってから実行される。市場の追加、リスク設定、オラクル構成、準備資産、更新は統治の対象となる。

貸出への入口はUnitrollerプロキシで、jTokenは供給した資産のポジションを示す。担保評価には、指定された価格伝達者が中継するChainlink由来の価格を使う。コードには管理者と緊急停止担当者の経路もある。資料は契約の所在と機能を示すが、現在すべての鍵を法的に誰が管理するか、緊急時に誰が責任を負うかまでは独立に確認できていない。

重要ファクトの要約

  • JSTはTRON上のTRC-20で、アドレスはTCFLL5dx5ZJdKnWuesXxi1VPwjLVmWZZy9である。
  • 初期最大供給は9,900,000,000 JST。買い戻し・焼却は供給を減らす政策であり、保有者の償還権を作るものではない。
  • WJSTは一JSTにつき一票を与える。提案には2億票以上が必要で、可決には賛成票が6億票を超え、かつ反対票より多くなければならない。実行には48時間の遅延がある。
  • 固定利回り、固定償還価格、準備資産所有権、保証された収益分配は、JSTの権利として確認されていない。
  • Poloniexは2020年4月9日の販売発表と5月5日の配布を区別する。財団のJustLend公開開始日は12月7日、sTRXとEnergyレンタルの開始日は2023年4月16日。USDJ供給・借入は2025年6月29日までに停止していたが、JustStable全体の終了は未確認である。
  • 統治とTimelock、更新可能なプロキシ、緊急停止担当、価格伝達者は別々の制御経路である。

公式リンク・コミュニティ

カテゴリー

関連コインを探索

よくある質問(FAQ)

JSTとUSDJは同じトークンか

JSTは統治とユーティリティに使われ、USDJはJustStableでドル価値を目標に設計された。2025年の告知はJustLend内のUSDJ市場縮小を扱い、発行システム全体が5月に閉じたとは確認していない。

JSTはどのような投票権を与えるか

まずJSTをWJSTへ1対1で預け入れる。その後、GovernorBravoの提案、賛成票、投票期間の条件と、承認処理の48時間の実行遅延が適用される。

JSTを持つとJustLendの収益を受け取れるか

保証された現金分配の請求権は確認されない。文書の政策は対象収益を市場での買い戻しと焼却に使うもので、準備資産の所有や償還を保有者に与えるものではない。

JustLendへの預入とJST保有は同じか

違う。供給者は市場別のjTokenを受け取り、金利、オラクル、流動性のリスクを負う。その預入ポジションを担保に借り入れれば、担保評価と清算の規則も適用される。JSTはガバナンスや一部のインセンティブに使う別のトークンだ。

外部価格トラッカー

JUSTのリアルタイム価格と取引所を確認: