トークンの物語はローンの物語の後に始まる
企業のシニアローンをCLOが束ね、キャッシュフローをトランシェに分ける。STACファンドはローンを直接持たず、主に米ドル建てAAAトランシェを発行・流通市場から買う。上位格付けはウォーターフォール内の保護であり、債務不履行、格下げ、回収率、スプレッドの影響は残る。
次に位置するのが、2025年にBVIで設立されたSecuritize AAA CLO Tokenized Fund, Ltd.である。Form D届出はRule 506(c)とSection 3(c)(1)を掲げ、募集する証券を、複数の投資家の資金を集めて運用するファンドへの持分として分類する。後のSecuritizeのSEC提出書類は、その経済的権利をさらに具体的に示している。ポートフォリオの残余利益と損失を受ける参加型・無議決権株式であり、CLOや運用者に対する意思決定権は伴わない。
最後にSTACがウォレットへ現れる。これはファンド株式の記録で、BNY預金でも特定CLOの名義でもなく、SecuritizeやBNY株式への請求権も生まない。権利はBVI発行者文書と認定名簿から生じる。
